※カウンセラーによって進め方に違いがあります。
相談者にどのような症状が現れているのか聞きます。
・バス、電車の中や会議中などにめまい、動悸、発汗、吐き気、腹痛がする(不安神経症、パニック障害など)。
・寝る前にぐるぐると引き込まれるような気持ちの悪い状態になる(不安発作など)。
・子ども、配偶者、付き合っている相手に暴力を振るってしまう(人への依存)。
・飲食も忘れてゲーム、SNSをやってしまう(プロセス依存)。
・朝起きて仕事をして夕方くらいからお酒が飲みたくてそわそわし始める(軽度なアルコール依存症)。
・存在しないものが見えたり聞こえたりする(統合失調症)。
相談者の性格やどのような環境に置かれているのかなどを問診、観察し理解するよう努めます。これによって、どのような心理テストや技法を使って援助していくか決めます。
心理療法では、相談者の社会に適応しづらい歪んだ思考・行動パターンを変えていきます。相談者は、なぜそうなってしまうのかはっきりと自覚しているわけではありません。話しているうちに問題症状のきっかけとなる事柄や自身の性格、置かれている状況を知っていきます。カウンセラーが強制的に指導したり、感情的になって助言することはなく、相談者が自分自身で解決へ導けるように援助していきます。
相談者がカウンセリングを必要としなくなるとひとまず、終了となります。心理的な問題は簡単には解決せず、生まれてから現在に至るまでに関わってきた様々な事柄が認知の歪みに根深く関係してると言えます。それゆえ、カウンセラーは相談者の心身の健康を考え、環境の不適応の原因となる思考や行動の偏りを変えていく役目を担います。
イラスト©きもっち